INTERVIEW
転職者インタビュー
多くの可能性を秘めた
デジタルマーケティングの世界で、
プロフェッショナルを目指す。
髙幣 素子
MOTOKO TAKAHEI
2021年度入社
カスタマー&ビジネスソリューションカンパニー
CX推進部 CX推進グループ
※所属部署はインタビュー取材当時のものになります。
CAREER PATH
前職
デジタル分野でキャリアを重ねる
ゲーム業界でビジュアルアーティスト、ゲーミフィケーションを活用した新規事業コンサルタントを担当しながら、自身のキャリアアップのため個人事業主としてネット販売やライター業などに取り組んでいたことから、デジタルマーケティングに関心を持つ。その後、食品業界でデジタルマーケターとしてオウンドメディアを活用したマーケティングやMA(Marketing Automation)導入に伴うサイト運用設計などを担当。
現職
デジタルマーケティング全体を推進
CX推進部CX推進グループに所属し、現在はチーフとしてデジタルマーケティング全体を推進する役割を担いながら、デジタル接点での顧客体験向上に注力。2023年度からは1to1マーケティングという手法をマーケティングに取り入れるうえでの人材育成も含めた体制構築に挑戦中。
転職後のキャリア
- 1年目/2021-22年度
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CX推進部
マーケティングチームに所属し、個人のお客さま用サイトの運用やリニューアルなどを担当。またMA統括として、各種施策のプランニングも担う。
INTERVIEW
Q1
東京ガスを志望した理由教えてください。
転職を考えていた当時の私は、前職でデジタルマーケティングへの興味を深め、デジタルマーケターとしてプロフェッショナルを目指したいと考えていました。私はゲーム、食品業界でデジタル領域のキャリアを重ねてきましたが、デジタルマーケターのプロフェッショナルになるためには2社だけの経験では物足りません。新たな業界で経験を積みたいと考えていたとき、転職エージェントに紹介されたのが東京ガスでした。
エネルギー自由化や脱炭素の社会的な変化に伴い、東京ガスが激化する競争を勝ち抜き、事業を多角化させるためには、マーケティングの高度化が求められます。その点で東京ガスでは「myTOKYOGAS」の開発内製化による顧客体験の向上や、「ふろ恋」(現在サービス提供終了)など新たなお客さま接点の創出も進めていることを知り、「この会社でならこれまでにない経験を積める」と感じました。エンタメ分野は嗜好品ですが、エネルギーインフラ分野は生きるために必要不可欠。そんな業界で経験を積めるなんて、またとない機会だと思ったのです。
また転職の際に重視したのは「誰と働くか」。新しいことに挑戦するためには自由で活発なコミュニケーションが不可欠です。その考え方もあって、決め手になったのは入社面談の際に人事の方から「当社は思いやりを大事にしている」とお聞きしたこと。その言葉どおり、東京ガスは穏やかで人の話に耳を傾ける方が多く、意見を発信することも歓迎されるため、転職後すぐに環境に馴染めました。
Q2
現在の仕事内容について教えてください。
CX推進グループは東京ガスのエネルギーを利用されている個人のお客さまがターゲット。商品やサービスを提供していくうえで、個々のお客さまが抱えている課題を解決し、ファンになってもらうことを目的に、私はマーケティングチームのチーフとして、デジタルマーケティング全体を推進しています。
デジタルマーケティングでCX(カスタマー・エクスペリエンス)はどう変わるのか。例えば現在、多くの人はスマートフォンで商品を検索してから購入されます。これまでは商品サイトやSNSといった、多数を対象とするマスマーケティングが主流でしたが、デジタルマーケティングを活用することにより、お客さま個々の購入履歴やWeb行動履歴などの詳細データに基づいて、一人ひとりのニーズに的確に応える1to1マーケティングが実現します。しかし、それはまだ緒についたばかり。現在はデジタルマーケターの育成や、21年から運用を開始したMAの効果的活用による業務プロセスの整備などを進めているところです。
これまでのキャリアは現在の業務に大いに役立っています。前職でもサイト運用の内製化やデジタルマーケターの人材育成を担当しており、その経験は現在の業務の基盤になっています。また、デジタル接点でのお客さま体験向上にも注力しており、UI/UX改善には前々職でのデザイナーの経験を活かせています。
Q3
大切にしている仕事の流儀は何ですか?
デジタルマーケティングは新しい概念、手法であり、社内でもその仕組みや効果に対しての理解はまだまだ進んでいないのが現状です。またデジタル業務は複雑で、投資額も大きくなるため、一度システムを構築すると修正には多くの時間と労力を要します。したがってデジタルマーケティングを展開するためには、最初にきちんと議論を重ね、問題の本質は何かを明確にすることが重要。それらを明確にすべく、忖度なく忌憚のない意見を出し合い、建設的な議論を重ねるために必要なのは互いの信頼関係です。「その目的は何ですか」「その背景には何があるのですか」と根掘り葉掘り質問攻めにするわけですから、ときには衝突や反発もあります。前向きな衝突は大歓迎ですが、ネガティブな感情は御法度。私自身が嫌われては話になりません。だから言葉は良くないかも知れませんが、普段から好かれるよう、少なくとも嫌われないよう心がけています。「宴席に誘われたら断らない」がモットーです(笑)。
また人材育成の面では「面白がって仕事をする」ことを大事にしています。ゲーム会社に勤めていた頃、新作をリリースすると、その数時間後にはネットにさまざまな意見が書き込まれました。自分たちが楽しい・面白いと感じてゲームにつぎ込んだ要素をユーザーが楽しんでくれる様子を確認できたことは、仕事の苦労への大きな見返りであり、やりがいでした。これは東京ガスのサービスやマーケティングでも同じこと。お客さまに喜んでもらうためには、まず自分たちが楽しめるものを創ることが大切だと考えています。
Q4
業務において挑戦していることは?
個人のお客さま向けサイトにCMS(Contents Management System)を導入しました。通常、Webサイトの制作や編集には、HTMLやCSSといった専門的な知識や技術を必要としますが、CMSを導入すればノーコードでコンテンツの制作や管理、更新が可能になります。これにより誰でも簡単にサイト管理が可能になったほか、サイトのトーン&マナーや、デザインの一貫性を実現できるようになりました。実はCMS導入は前職でも提案したのですが、諸般の事情から実現には至らず、そのリベンジという意味も含めて、私にとっては一つの成功体験になりました。
現在進行中のチャレンジは、なんといってもデジタルマーケティングの体制構築です。東京ガスは多くの事業を展開しているため、組織体制が縦割りになってしまいがちですが、デジタル領域では高度なツールに複雑なシステムを連携しているため、専門分野の異なる人員が関わって業務を進めなくてはなりません。そのためには縦割りの組織ではなく、横断的にプロジェクト単位で業務を推進できるマネジメントスキルを身につけた人材を多く育てる必要があると考えています。
私自身も東京ガスに転職して、デジタルマーケティングのデータを施策に活用する仕事に深く関わるなかで、実行施策も高度化できるようになりました。また、この分野で関わる専門性の高いメンバーとのコラボレーションにはたくさんの発見があり、多くの刺激を受けています。今後もさまざまなチャレンジを続け、デジタルマーケティング領域のプロとしての知識とスキル、経験を身につけたいと思います。
Q5
今後の目標、キャリアビジョンを教えてください。
まずは1to1マーケティングを実現し、お客さまが本当に使い続けたくなるサイトやオンラインサービスの構築につながる体制・仕組みづくりに力を入れていきます。現在はお客さまが目的に沿って検索し、そこで東京ガスを選択していただく形ですが、いずれはタッチポイントの多様化も含めて、いつのまにか東京ガスの製品やサービスを使ってくださり、ファンになってくれていた、となるのが理想です。
東京ガスに入社してからの軌跡を振り返ると、前職での経験やこれまでに身につけたスキルを現在の仕事にきちんと活かせていると思います。またMAの主担当として、大きな可能性を秘めたこの仕組みに深く関わることができました。こうした経験は今後、デジタルマーケターとしての自分の大きな武器になると思います。
もちろん、人材育成を含めたマネジメントのスキルや能力を高めていく必要がありますが、自分自身も現場最前線で、最先端の環境で手を動かし、工夫を重ねていきたいと考えています。というのも、この分野は外から見るよりも地道で、現場での細かな積み上げによって多くのことが実現されるからです。その現場を知らなければ有効な施策を打ち出せません。マネジメントの立場であったとしても、常に現場の実情を理解して意思決定できる人間でありたいと思っています。