INTERVIEW

転職者インタビュー

△を○に、そして◎へ。
経理の側面から事業を支援し、
会社の成長に貢献したい。

HIROYUKI AKAHORI

2022年度入社

経理部
連結決算グループ

※所属部署はインタビュー取材当時のものになります。

CAREER PATH

前職

国内外で監査業務に従事

監査法人にて、企業が作成した財務諸表の妥当性の確認を行い、誤りがないかをチェックする監査証明業務に従事。比較的若いうちからマネージャーとしてプロジェクトを取り纏めた。また、海外駐在の機会を得て、主に現地日系企業の監査に従事し、日本や日系企業を国外から見ることができたことは、大きな財産になっている。

現職

グループ各社の会計上の課題をサポート

連結決算グループに所属し、開示チームのチームリーダーを担当。東京ガスグループ各社から報告される財務情報を元に、決算短信や有価証券報告書などの資料として取り纏め、社内外に報告・開示するほか、各子会社の財務報告に関わる相談、事業買収や組織再編などに伴う会計上の課題に対する支援も行っている。

転職後のキャリア

1年目/2022年度

経理部 連結決算グループ

入社数か月後から開示チームのチームリーダーとして、四半期報告書、計算書類や有価証券報告書などの開示資料作成の取り纏めや、公認会計士監査の対応などを担当。また、海外案件に関わる各種相談や新規投資時の会計処理、PMI(事業統合)業務のサポートにも携わった。加えて、経理ガバナンス向上プロジェクトや、サステナビリティ関連などの特命業務にも参画している。

INTERVIEW

Q1

東京ガスに転職した理由を教えてください。

監査法人の業務は多くの企業と接触することができ、大企業の経営層とも若いうちから協議することのできるやりがいのある仕事です。私も若いうちから仕事を任され、海外駐在も経験することができました。しかし、監査は資本市場にとって非常に重要な仕事ではあるものの、独立した立場で財務諸表の妥当性の確認を行う監査業務にもどかしさも感じていました。そのような中で、私自身が今まで得た知識や経験をもとに、企業の成長に直接的に貢献したいという気持ちが強くなった為、事業会社への転職を決意しました。
東京ガスを選んだのは、企業としての社会的使命の大きさ故です。資源が限られている日本にとって、資源確保は国益に絡む重要な問題であり、特にLNGに関して日本は、世界トップクラスの輸入・消費国です。その日本において、東京ガスは上流の資源確保から下流のガス・電力の供給事業までを一貫して担っており、社会的意義の大きな会社です。エネルギーの自由化・グローバル化、脱炭素社会の流れといった環境変化の中で、これまでの経験が少しでも役に立てばと思い、入社を希望しました。
また、私はこれまでの経験から、誰と働くかはとても大切だと考えています。その点、東京ガスに勤務する知人から、フラットな企業風土や社員の人柄についてよく聞かされており、そのような職場で働くことに安心感を持てたことも大きな志望理由の一つです。実際に採用面接でお会いした人たちも真面目で誠実な方が多く、こちらを試すような意地悪な質問もありませんでした。ここなら気持ちよく働くことができそうだと実感しました。

Q2

現在の仕事内容を教えてください。

経理部の連結決算グループに所属し、開示チームのチームリーダーを務めています。連結決算グループの役割は、主に財務報告機能と事業支援機能の二つです。
財務報告機能とは各事業にまたがるグループ各社から報告される財務情報の確認を行うとともに、それらの数値を元に、決算短信や有価証券報告書などの報告資料として取り纏めることです。外部に開示する決算短信や有価証券報告書のほか、毎月、経営層に提出する内部資料の作成があり、それぞれの目的に応じた数値分析やレポートを加えます。
一方、事業支援機能は、各グループ会社が財務報告を行う上で生じた課題についての相談や支援を行うほか、M&Aや事業再編を行う際に、会計上の側面から支援するもの。私も案件相談対応やM&A支援等にも従事しましたが、事業支援の面白さは△を○にしていくこと。監査法人での仕事はルールに従って○か×かを判断するものでしたが、事業会社では△を○にしていくことが求められます。事業を行う上では本当に様々な課題がありますが、事業の成長の観点から優先順位の高いものに焦点を当てて、△を○に、○を◎に発展させていくことを心がけています。 監査もエネルギーも大きな括りでは社会を支えるインフラの一つではあると思いますが、エネルギー会社の場合はより社会にとって身近な存在と言えます。余談ですが、子どもが街で会社の看板を見つけて『パパの会社だ』と喜んでもらえたことはとても嬉しく、現職に転職してよかったと思えた瞬間でした。

Q3

業務においてチャレンジしていることは?

経理ガバナンス向上プロジェクトへの参画は、私にとって大きなチャレンジでした。これは、東京ガスの海外事業展開が本格化するなかで生じた課題のひとつで、これまで営業機能の強化が先行して、管理部門の統制にあまり力を入れられていなかったことが背景にあります。そのため現地からの決算報告にばらつきがあるなどの問題が生じ、改善が必要な状況でした。プロジェクトの目的は、実態調査を経て、決算体制を強化することです。
私がプロジェクトにアサインされたのは、入社してわずか1か月目で、正直「大変なことになった」と青ざめました。海外事業どころか、東京ガスの事業や組織そのものについての知識がなかったからです。最初にシンガポールを訪問した際にはまだ入社して半年も経過していなかったタイミングでしたが、経理部を代表する立場で訪問することになるため、現地の人たちから「こいつは何をしに来たのか」と思われないよう、ビジネスの理解はもちろん、当社のルールや過去の経緯について必死に予習して、現地に訪問しました。これが私にとって東京ガスでの最初の「挑戦」です。
結果的には、事前準備に協力してくれた同僚や先輩、視察に協力してくれた海外カンパニーの皆さんのおかげで、海外の現場の状況やあるべき形などについてしっかりと議論でき、充実した出張になりました。その後、アメリカ、オーストラリアにも視察に行き、その結果を基に、課題の洗い出しを実施するとともに、短期的な課題への対策として四半期に一度現地子会社との英語でのミーティングを実施するなどの対策を立てました。このプロジェクトは現在も進行中で、今後標準ルールの策定やシステムのリプレイスも含めたグローバル基準での経理ガバナンスの向上を実現していく予定です。

Q4

入社後に感じたギャップや改善点はありますか?

入社前は非常に伝統のあるインフラ企業ということで、官僚的で硬直的な要素があるのではと思っていました。しかし、実際にはリモートワークやフレックスなどの制度面を含めて、働き方にも柔軟な対応がなされていたのは、良い意味でのギャップでした。
一方、「挑戦」や「変革」を推進していく上では、足りない部分もあるように思います。東京ガスは1885年創業の伝統のある会社であり、首都圏の安定したお客さま基盤を軸に、長年に渡って安定した事業経営を行ってきました。しかし、ここ数年で業界を取り巻く事業環境は激変し、新たな挑戦が求められています。もちろん企業としても、個々の社員も変革に挑む気概は十分なのですが、いかんせん、初めてのことに挑むので経験値が足りません。安全性や安定供給に関しては鋭いアンテナを立て、厳しくチェックする一方で、新規事業に関しては専門家の意見を尊重しすぎる場面もありますが、M&AやPMIなどの場面では専門家を使い倒すくらいの図々しさがあってもよいと思います。そうした経験値を補い、これまでにない目線で変革への挑戦を後押しすることが、私たち経験者採用で入社した人材の役割の一つと感じています。

Q5

今後の目標、キャリアビジョンを教えてください。

短期的には経理部という立場から、大型の事業買収やPMIのサポートなどを通じて会社の成長に貢献できる業務を担当してみたいと考えています。先にも触れたとおり、事業を行う上では多くの課題がありますが、特にM&Aやそれに伴うPMIは難易度の高い課題が多く存在していますし、今後の会社の発展の為に非常に重要な分野です。会社に貢献する、ひいては日本社会に貢献するという意味で、とてもやりがいのある業務だと考えています。
中長期的な目標は、海外子会社のCFOの立場で、海外ビジネスの最前線で活躍することです。現在も海外案件に携わることができていますが、さらに経験を重ね、計数感覚をもったマネジメントの一員として、会社の成長に貢献していきたいと考えています。そのためには、各事業の深い理解が必要です。東京ガスの事業は多岐にわたっており、さらに新たな事業への広がりが見込まれます。各事業の深い理解がない状態では、効果的な事業支援はできません。各事業に関わる知見を深めるためにも、各事業に深く携わっていくと共に、豊富な情報を持つ方々と積極的にコミュニケーションを取り、貪欲に学んでいきたいと思っています。